アクティブインストールが100万サイト以上ある Yoast SEO プラグインがGitHub上で以下のような Issue をたてました。
Throw warning about unsupported PHP versions. #6293
内容を要約すると、プラグインユーザーがすでにサポートが切れたバージョンのPHPを使用している際に、何らかの方法で警告を表示しようという内容です。
警告の内容は脅す感じというよりもむしろ前向きな内容で好感をもてるものでした。
「あなたのサイトは、より新しいPHPバージョンでより速く、より安全になる可能性があります。」
さらにいくつか興味深い提案もありました。
- 他のプラグインからもこの機能を使用できるようにクラスを作成する。(Composerで配布する?)
- ホスティング企業が独自のサポートページを表示できるようにするためのフィルターフックを追加する。
Yoast とは
SEO のプラグインと聞くと、開発者の多くはどうしてもネガティブな感じになってしまうものですが(笑)、Yoast のチームはコードのクオリティが非常に高いことや、積極的に貢献する姿勢などの理由により、とても尊敬されているプラグイン開発者の一人です。
僕のプラグインを使ってくれているらしく、プラグインのバージョンアップの際に Changelog を更新するのを忘れて指摘されたことがあります。
https://wordpress.org/support/topic/changelog-not-up-to-date/
Issue に投稿された意見の中で興味深かったもの
この件に関していくつかのことが懸念すべき点として指摘されていました。
- プラグインユーザーの環境を取得するのってどう?
- フィルターフックでホスティング会社独自のコンテンツを追加することは、悪意があるサードパーティーのプラグインでそれを悪用されるリスクがありませんか?
- サーバーのPHPバージョンは、ユーザーの問題ではなくホスティング会社の問題。ユーザーに言っても意味がないのでは?
- この件に関してすでに私たちのサポートチームに連絡しました。(ユーザーサポートが急増することを想定している模様)
- WordPress 以外のプロダクトのユーザーもいるので PHP のバージョンを一斉にあげることは困難。
これらのやり取りの中では、ホスティング会社の中のエンジニアの具体的な名前が出ていたり、ホスティング会社のエンジニアが意見をのべたりなど、日本ではなかなかみられないディスカッションになっています。