さてさて、本日は WooCommerce の TRADEMARK GUIDELINES (商標ガイドライン)について書こうと思ったので、ちょっとタイトルは釣り的な記載にしました。でも、実際変わったので、嘘では無いのですが、「え?ほんとう?」みたいな感じで読んでみようとさせるマーケティング手法で記事を書いていることはご理解ください。
WooCommerce の紫が変わった!
一応、メイントピックとして書きますが、WooCommerce のサイトなどで使われていた紫が少し変わりました。イメージ的にはパステル調の紫になったという感じです。
ちなみに、商標ガイドラインのページはまだ古い色情報になっています。(2020年8月17日現在)すでに指摘済みなのですが、こちらの記載変更は後回しのようです。ちなみにロゴも一緒に色が変わっています。ダウンロードできるロゴも古い色のデータになっていますので、注意してください。ちなみにカラー変更は2020年7月末のサイトリニューアルに合わせて変更になりました。
WooCommerce の商標ガイドラインについて
まず、基本知識として、WooCommerce のロゴなどには、WordPress のロゴと一緒でガイドラインがあります。全文英語ですが、最終的には以下をしっかりと読んで対応しないといけません。
Style Guide (Brand assets and guidelines.)
基本的には、これ読んでねという事で終わりなのですが、大事な所だけ、日本語訳にして説明したいと思います。
サービスやサイトの名前の付け方に注意
基本的に WooCommerce という言葉自体に、すでに商標登録がされていますので、ルールを守らずに WooCommerce という言葉を使っていると怒られてしまうことがあります。最悪の場合では損害賠償請求が行われる可能性もあります。
ただ、さすがにOSSの商標だけあって、ある程度は自由に使って良いようになっていますが、商売として使う場合やそれに準ずる場合にはルール違反で怒られてしまいます。(いわゆる違法行為とみなされます)
ということで、まずは許可されている行為を説明していきます。
商品やサービスの説明の中で使う[OK]
Describe your products or services.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., “We offer consulting services for small businesses using WooCommerce.”
簡単に言うと、上記の日本語のとおりなのですが、商品やサービスの説明の中で「WooCommerce」という言葉を使ってもいいですよ、ということです。なので、エコシステム的な形で WooCommerce に関連するサービスを作ったり商品を作ったりして良いですよ、ということも含まれます。
公式の商品紹介に使う[OK]
Refer or link to the official products.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., “We provide services for products available at WooCommerce.com.”
公式サイトで販売している商品を紹介したりしているときには、WooCommerce という商標を使っていい事になっています。
非営利プロジェクトで WooCommerce を啓蒙する場合[OK]
Engage in non-commercial projects that promote the spread of official products.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., Using the WooCommerce logo to advertise a free class sponsored by a nonprofit.
例えばですが、WooCommerce の勉強会を無料で開催する場合などが OK という形になります。ただ、有料で開催する場合は承認が必要です。ちなみに、私が現在絡んでいる Woo EC Fes Japan 2020 では、正式に承認をもらっており、サイトフッターにその記載をしております。この指示は automattic から来ました。こういう記載が無くロゴなどを使っている場合はルール違反の可能性が高いということになります。
ドメインに Woo という文言を使っていいこともある[OK]
Use “Woo” in a domain name, provided that it is not a reference to WooCommerce or used in a way that suggests an affiliation to Automattic.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., TechWoo.com may be ok if your site/product has nothing to do with WooCommerce and does not suggest any affiliation to Automattic.
これは、ちょっと難しい形です。まあ、シンプルに説明すると気になる場合は「Woo」という単語をドメインには使わない方が良いということです。英語の訳を考えれば分かるのですが、Automattic と関連性があるような記載をしたら、完全にアウトです。関係のない個人がやっていますよ!とかが必須になるという感じです。また、WooCommerce と関連性があるという点でがどこまで認定されるかが微妙なので、ドメインでは「Woo」を入れないほうが良いと思います。
意外と駄目なものを使っている日本のサイトも多いので要注意
ちなみに、かく言う私も2020年頭までルール違反を意図せずしている形でした。実際に、automatticから指摘連絡があり、それに関して、謝罪をしつつ、すぐに変更対応をしたという経緯があります。今回の記事も、私の反省も踏まえて皆さんに共有できたらと思っています。
会社名やロゴなどに WooCommerce を含める[NG]
Include it in your company name, logo, or branding.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., “The WooCommerce Consulting Company.”
まあ、上記事例にあります通り、「WooCommerce コンサルティング」という会社名やサービス名(ブランド名)を使うことは出来ません。
Automattic と関連性があるように表示する[NG]
Use it in any way that suggests a relationship with or endorsement from Automattic.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., “WooUpgrade,” “Woo Consulting,” or “WooThemes Bundles.” (“Bundles for WooThemes” would be ok.)
これも、先の名付けの感じに似ていますが、ちょっと違います。これは、英語での表現上の関係もあるのですが、サービス名の中に Woo などを入れずに、でも WooCommerce 関連の商品やサービスだよと表現したい場合は「*** for WooCommerce」と付けたら大丈夫になります。for 〜と表現することによって、関連性が直接的ではないという認識になると考えて良いのかなという感じです。
ちなみに、以前私は「WooCommerce for Japan」というプラグインを公開していたのですが、途中で「Japanized for WooCommerce」というプラグインに名前を変えました。これは、このように商標ガイドラインが提示されたために変更したのです。
商品やサービスの販売に WooCommerce を使う[NG]
Use it in commercial projects to sell products.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., Reselling our plugins or themes using our logos.
有償な商品やサービスのロゴなどに WooCommerce のロゴを入れてはいけません。ちなみに、先に書いた私が指摘されたものの一つにこれがありました。私が販売していたプラグインの画像に WooCommerce のロゴを入れていたのですが、それを指摘されて、その日のうちにすべてのロゴをテキストに変えて、あくまで商品名「〜 for WooCommerce」と見えるように変更しました。これで、確認をしてもらいました。
なので、基本的に WooCommerce のロゴを自作有料プラグインやサービスなどでは使ってはいけません。ちなみに、無償プラグインでも使わないで欲しいと言われました。そのため、公式サイトで配布しているプラグインでも外しています。(一部まだ外していないのがあったので、今外す作業をしています。)
Woo や WooCommerce を含むドメインを使う[NG]
In a domain name, use the marks “WooThemes” or “WooCommerce” in any way, or use “Woo” as a reference to WooCommerce or in a way that suggests an affiliation to Automattic.
https://woocommerce.com/style-guide/より
E.g., BestWooThemes.com, WooCommerceConsulting.com, or TheWooShop.com.
先に OK の方でも書きましたが、ドメインでは「Woo」と「WooCommerce」は使わないというのが基本原則になるかと思います。これは商品名やサービス名とほぼ一緒の扱いになりますので、当たり前といえば当たり前ですよね。SEO的に良いのではと思って、ドメインに入れると問題になりますので、ご注意を。
もし、Woo とか WooCommerce をビジネスで使いたい場合[基本無理]
商標を許してもらおう!と思っても、基本的に無理です。一応、先の案内しているサイトに問い合わせフォームがありますが、なかなか許可は降りません。まあ、商標ですし当たり前なのですが、許可を貰うには業務提携などをガッツリしている所のみです。GoDaddy さんなどは許可されています。そのレベルで協業していないと無理となります。
なので、基本的には申請して許可をもらうのはかなり難しいという想定で、例としてOKが出ている形のみで使う方が得策です。
WooCommerce に限らずですが、商標には注意しましょうね。自戒及び自省の念も込めて。