今回は海外の WordPress 開発者コミュニティの間でよく聞くようになった Valet という開発環境について紹介ます。
Valet とはもともとは Laravel というフレームワークの開発環境で、ローカルマシン上に PHP7.0 + Nginx による開発環境を用意することができます。
https://laravel.com/docs/5.4/valet
対応している動作環境は Mac のみとなりますが、試してみたらあまりにも便利でびっくりしたのでご紹介します。
使い方
順序が逆ですが、Valet を使った開発環境の実際の使い方から説明します。と言ってもコマンド一発です。
$ wp valet new hello
このようにコマンドを入力すると以下のように出力されます。
Don't go anywhere, this should only take a second... Success: hello ready! https://hello.dev
あとはメッセージに出ている URL にアクセスするだけ。コマンドを入力して数秒後にはサイトが立ち上がります。
SSL がデフォルトになっていますがブラウザでアクセスしても警告が出ないですね。
コマンドの引数で指定した hello
はホスト名で、この場合 hello.dev
というホスト名が自動的に割り当てられ、コマンドを打ったディレクトリの直下に hello
というディレクトリが作成され、それがドキュメントルートとなります。
サイトが不要になったら以下のようにすれば削除されます。
$ wp valet destroy hello
このコマンドを実行するとドキュメントルート内のファイル及びデータベースも削除されますのでご注意ください。
インストール方法
Valet のインストールは、公式サイトにしたがってください。
https://laravel.com/docs/5.4/valet#installation
次に WP-CLI もインストールしてください。
最後に以下の WP-CLI コマンドもインストールしてください。
https://github.com/aaemnnosttv/wp-cli-valet-command
valet install
の時に、必要なパッケージがインストールされていないとそれを自動的にインストールしてくれますが、その場合 valet install が完了しているわけでは無いらしく、再度このコマンドを入力する必要がありました。
ハマったといえば、そのあたりがわかりにくかったぐらいですね。
感想
この開発環境がいいなーと思ったところはミニマルなインストールだけですむところと、destroy コマンドでバーチャルホストをパッと捨てれるところですね。
使い捨ての環境を作っては試すということが、僕はすごく多くてそういう時にこれはいろいろはかどりそうです。
僕は普段は Vagrant を使って開発していますが、サイトをまるごと Git に上げる必要が無い場合は Valet でも十分かなという気がしました。
ただし、やはり本番環境とは似て非なるものなので、そこを咀嚼できるスキルが必要という意味では、一見簡単なようで実は難しいかもしれません。