先日、アクセシビリティーの勉強会に行ってみたら面白かったので、WordPressのアクセシビリティ関連情報を集めてみました。分かりやすい順に並べています。他にも追記する事項があれば教えてくださいな。
アクセシビリティチームからみたWP、テーマ、プラグイン。2016年3月付
要約すると以下のようになります。
- すべての新しい/更新されるコードはWCAG 2.0のレベルAAを満たすことになった。
- WCAGはWeb Content Accessibility Guidlinesの略で、World Wide Web Consortium(W3C)が作った。障害を持つ人たちによるウェブの利用可能性を確保するもの。AAは多くの国で法律が参照する標準となっている
- WordPressはリリースがあるごとによりアクセシブルになっていく。みんなの貢献が必要だ。テストや修正を行っていこう。
- テーマについては、Twenty Sixteenに代表される、WordPress本体に梱包されてくるテーマはWCAG 2.0準拠だ。
- テーマレポジトリでは、
accessibility-ready
タグで検索。このタグがついているテーマは、アクセシビリティーチームのレビューが行われている。基準は、キーボード、色などこちらのアクセシビリティーガイドラインに書いてある。テーマがユーザによってアップデートされるときのレビューを行うだけの人手がないので将来にわたる保証はできていない。 - プラグインのアクセシビリティーは作者の責任に委ねられている。4万個のプラグインに対して、アクセシビリティーチームもプラグインレビューチームも対応できない。
- 世界トップ1000万サイトの25%(現在は28%)がWordPressであり、私たちのミッションはパブリッシングの自由化であり、これがWordPressのアクセシビリティー向上を推進する理由だ。障害のある人々を含むすべての人たちに、ウェブサイトやアプリケーションをメンテするための、素晴らしくって簡単なツールを提供する。
WordPressのアクセシビリティコーディングスタンダード
WordPressの本体にマージされるすべてのコードが守るべきガイドラインのページです。WCAG 2.0 のレベル AA に従います。簡単なリファレンスとして使われる目的で書かれており、すべてがカバーされているわけではない、とのことです。
PHP、CSS、HTML、Javascriptのコーディングスタンダードと並列されているページです。
このページで挙げられている項目は以下のものです。
- HTML Semantics
- Semantics for Controls
- 動的コンテンツ(シンプルなAjaxレスポンスの音声フィードバックのための
wp.a11y.spaek()
についても案内あり) - 色のコントラスト
- キーボード・アクセシビリティ
- 画像とアイコン
- ラベリング
WordPressアクセシビリティーチームによるベストプラクティス・クイックスタートガイド
実装方法についての案内となっており、ナビゲーション、スキップリンク、画像、色のコントラスト、フォーム、セマンティック、マルチメディア(音声・動画、アニメーション)、キーボードなどについて触れられています。