GW中の出来事だが、makeにて新しいテーマ作者認証制度”Trusted Authors Program“の導入が発表された。継続的に質の高いテーマの作者を「認証済み」とすることにより、レビューの審査を加速することが狙い。現在、ブログのコメント欄にレビューのチケットを送ることで審査を受けることができるので、テーマ作者はぜひ登録してみてほしい。
なぜ認証制度ができたのか
WordPressの公式テーマは人力でレビューをしているため、公式テーマをアップロードしてから数ヶ月かかるのが現状だ。最大で八ヶ月ぐらいかかっていた時期もあり、テーマレビューチームでもこの期間をどうにかできないかと議題にあげていた。
レビューする人(レビュアー)も忍耐力と経験が求められ、けっこう大変な仕事ではある。筆者も何度かやったことがあるのだが、テーマレビューでは「レビューを開始」というボタンを押した直後、任意のテーマが出てくるため、どのテーマをレビューするのかは選ぶことができない。当然、この「テーマガチャ」では質の低いテーマを担当する可能性もあるわけで、そうなるとモチベーションを保つのは難しい。実際、筆者は心が折れてレビューを放棄した苦い思い出がある。
こうした状況において、テーマ作者に認証を与え、さらにそれを経験豊富なテーマレビューチームのリードが審査することで、テーマディレクトリの質を高めようというのが今回の試みだ。
以前Tideの記事でもお伝えした通り、WordPressを利用する体験全体をアップグレードしていくためには、テーマおよびプラグインの質を上げていくことが重要である。ベンダー製品(例・AWS認定)やプログラミング言語(例・Ruby技術者認定試験)では認証制度が普及しているので、WordPressにもそうした制度は増えていくことだろう。
筆者の個人的な意見ではあるが、属人性が高まっていくのはあまりオープンWebっぽくないので、ぜひ自動化などクリーンな方向に舵を切ってもらいたいものだ。
価格¥16
著はころく
発行KADOKAWA
発売日2018年2月22日
注・レビュープロセスを「テーマガチャ」と読んでいるのは筆者だけなので、WordBenchなどでは通じないだろう。