2018年9月14日(金)WordCamp Tokyo 2018のコントリビューターデーが開催され、日本で初めてデザインに取り組む人たちのためのテーブルが設けられました。
当日は、Make WordPress (WordPressを作り運営する側の人たちのコミュニティー)のデザインチームのリードであり、Gutenberg のデザインリードも務める Tammie Lister さんが来日しており、私と @mirucon さんの通訳を介して活動が行われました。
当日の活動内容は、主に以下の内容でした。
- 環境設定
- デザインチームのブログに登録したり、Slackチームに参加したり。
- ふだん、どんなツールを使ってどうやってコミュニケーションをしているのかをみんなで確認。
- トリアージ(毎週のSlackミーティングで実施している、WordPress を支えていく上でのデザイン課題をチームとして進めるための作業)をライブで実践
- 班に分かれて、実際にやってみる。
といったものでした。今後の参加方法や詳細は@miminari さんによるレポート記事(デザインで WordPress に貢献しよう – WordCamp Tokyo 2018 1日目コントリビューターデイレポ その1と、その続き)にすべて詳しく書かれているで、ぜひ読んでください。
日本語 Slack で定例のデザイン貢献チームが誕生
私自身も通訳をしながら参加していてとても楽しかったのですが、特に、今できる作業はどんなもので、それがどういう経緯・詳細なのかを確認しながら進められたのが有意義でした。そんな体験を経てか、今後、日本語でWordPressへのコントリビューションをするためのWordSlackで週に一度、開催されることになりました。
午前中の Triage 作業も皆さん新鮮だったようで、夜中の2時はさすがに参加が難しいけれど、日本時間のMTGを別に設ければ良いんじゃないかな?という話がでました。出ましたっていうか言い出しっぺは私だったか。
でも皆さん結構乗り気になってくださって、色々相談した結果、本家 Slack 上が日本語だらけになるとちょっと支障があるので、日本語 Slack で design チャンネルを作成して、先ずはそこで話そう!ということに。
WordSlack の#design チャンネルでコミュニケーションをとりながら、暫定で毎週火曜日の22時スタートで定例のMTGが行われ、その他の時間も同チャンネルで話をしていくとのことです。
参考までに、キックオフミーティングを主導された @mimi さんによるまとめは以下のようになっております。
先日のキックオフMTGの内容まとめておきますね。
- モチベ維持のため定例MTGをする。火曜22時暫定。
- このSlackチームでやれることのリスト化
- Gutenbergのデザインフィードバックのトリアージ
- WordPress本体のデザイントリアージ
- 本家Slackのデザイントリアージの内容を把握
- 新しいIssueやチケット、コメントなど入れたいときに相談
- ハンドブック翻訳
- ハンドブック翻訳の場所はGitHub上で、他のハンドブックと同様に。
というようなことが話されたと思います。
というわけで次回のMTGの議題を緩募しています。
気になるチケット、良くわかんないIssue、こんなチケット立てちゃったぞ報告、その他WordPressのデザインに関する事をお話しましょう。
WordCamp Tokyo 2018 コントリビューターディの感想・ブログ記事も引き続きお待ちしております。
デザインチームの幅広さと奥深さ
今回のコントリビューターデーでの感想ですが、一口にデザインといった場合に指し示されるものが、関わっている人、ユーザー層が多いという意味で幅が広く、また、それぞれのチケットの内容を見ても考えなければいけないことやひとつひとつのUIの周辺にあるコンテキストがたくさんあるという意味で奥深いなと思いました。
逆に言えば、デザイナーさんたちにだけ任せておいてはだめで、ユーザー、開発者、テーマ作者といったいろいろな視点を持つ人たちがそれぞれのフィードバックを渡していくことで、WordPressがもつユーザーの幅広さや、ひとつの機能、ひとつのUIの使われ方の多様性を表現して伝えていかないといけないのだと理解しました。実際に絵を作り実装していくことになるデザイナーの仕事は、そうした視点を集めたり想像力を使って視野を広めたり多様化させたりして、アウトプットに落とし込んでいく調整役のようなものなのかもしれないです。これは、コアの開発でも同様なのでしょうが、デザインの場合には、バグ報告やテストといったフィードバックが少ないため、より直接的なフィードバックが必要なのでしょう。
WordPressへの貢献の入り口を、デザイナーを例に図説します。という記事にも書きましたが、デザインチームは比較的分かりやすい場所であるように思います。文字でできるフィードバックも、デザインツールを使ったアウトプットも求められています。今、日本語での活動をするチームも生まれたことですし、できるところから始めてみてはいかがでしょうか。
アイキャッチ画像撮影: Yoshikazu Kawashima