10月18, 19日の2日間に渡ってWooCommerceのオンラインカンファレンスWooSeshが開催されたのだが、新しいダッシュボードが発表された。新ダッシュボードWC-AdminはReactのコンポーネントベースで作られており、注文画面・セールスリポート画面などが刷新されるという。
現在、WC-AdminはGithubで開発中とのこと。WordPressにおけるGutenbergと同じく、フィーチャープラグインとして開発していくようだ。βリリースは2019年初頭、Woo本体へのマージは2019年第一四半期を予定している。
ちなみに、現在はαバージョンのためか、筆者はローカル環境でビルドしたが動かなかった。ベータ版ぐらいまでにはローカル環境で試してみたいところだ。
なぜUIを刷新?
WooCommerceを実際に利用してビジネスをしている方以外はご存じないだろうが、WooCommerceのセールスリポート画面というのは、やや機能不足で、競合であるShopifyなどに見劣りしていた。そのために元WooCommerceのメンバーであったBryce AdamsはMetorikという分析・オートメーションサービスを立ち上げてさえいる。
ここにテコ入れを測るため、WordPressがGutenbergを導入したように、新しいJavascriptドリヴンのUIを導入しようというのではないだろうか。
ユーザー(WooCommerceを使って商売している人)からは好意的なリアクションもある一方、新しく採用したReactに対しては不満の声もあるようだ。WooCommerceはそれだけで巨大なエクステンション市場を築いたほどのソフトウェアであるため、既存資産がたくさん存在する。当然、既存のプラグイン作者や、顧客向けにカスタマイズを施していた人たちは不安を覚えているようだ。
WooCommerceのGutenberg対応はいつ?
さて、11/19にリリースされるGutenberg搭載のWordPress 5.0だが、WooCommerceはいつ対応するのだろうか? 筆者はFacebookコメントで知ったので一次情報ではないのだが、どうやら11/19でのリリースは見送りとなるようだ。これはつまり、WooCommerceを利用している人はClassic Editorが必須ということになる。
たしかに、ソースコードをみても、現時点のWooCommerceではGutenbergに対してどうこうしようという痕跡はみられず、わずかに”Disable Gutenberg editor on products posts”という記述が見つかるだけだ。
これはなかなか興味深い事態ではある。というのも、WooCommerceはAutomatticに買収されており、また、Gutenbergの中心開発者の多くがAutomatticの社員であることを鑑みると、親会社の肝いりプロダクトに子会社の製品が対応できていないとも取れるからだ。WooCommerceの持つ技術力を考えると、「対応できない・しない」ということは考えられないため、5.0のリリース以降にゆっくり対応していくのだろう。
なんにせよ、WordPressの管理画面に関してはReactで記述するのが避けがたいトレンドであるようだ。まだ準備ができていない人はいまからでも遅くはないので準備しておこう。