ホスティング企業最大手のGoDaddyがブロックエディターに最適化されたテーマGoをリリースした。このテーマはGithub上で宣言されている通り、GoDaddyユーザー(go-getters)用に作られたものである。
The most flexible Gutenberg-first WordPress theme built for go-getters everywhere.
Github.com godaddy-wordpress/go
このテーマは人気ブロックライブラリCoBlocks に最適化されており、ブロック機能の多くをCoBlocksでまかなう思想のようだ。また、WooCommerceへの対応も銘打たれている。この2つに対応していけば、Webサイト作成の多くの機能をカバーできるという考えだろう。実際、GoDaddyでのホスティングではキャッシュ、解析ツール、バックアップなどの機能が付いてくるため、それほど多くのプラグインが必要になるわけではない。
クイックルック
デモとしてはかなり多くが提供されている。
Go と CoBlocksを一緒に使ったもの
Go と WooCommerce を一緒に使ったもの
GitHubのリンクから行くと何が何だかよくわからないが、実際はGoDaddyのホスティング環境でコントロールパネルなどからデモとして閲覧する形なのだと思われる。
ホスティング企業によるテーマ提供の先駆けとなるか
さて、Goは先述の通り、GoDaddyの顧客のために作られたと言っても良いテーマである。WordPressテーマディレクトリの文言は少し異なった表現になってはいるのだが。
Go is an innovative, Gutenberg-first WordPress theme, hyper-focused on empowering makers to build beautifully rich websites with WordPress.
WordPressテーマディレクトリ
WP EngineによるArrayテーマ買収は記憶に新しいが、GoDaddyは自らテーマをリリースすることでその流れを一歩先に進めた。WordPressの商流を考えると、レンタルサーバーを借りて有料テーマを購入するという流れは徐々に廃れていき、特定のWordPressマネージメントサービスを契約すると高機能なテーマが付いてくるというSaas化に移行していくだろう。
日本ではまだ「〇〇テーマが使える!」というテーマ作者とホスティング企業のパートナーシップしか目にしないが、そのうちホスティングの中に完全に統合されたサービスとして利用することになるはずだ。私たちは心地よいホテルに泊まった時、いちいち寝具や家具のメーカーを確認したりしない。ホスティングサービスはそのような体験の総合化を目指すはずである。