このCapital Pでもネタ元としてたびたび紹介しているWP TAVERNで日本のShinobi Worksが制作するShinobi Blocksが紹介された。日本製プラグインがフィーチャーされることは珍しい。
Shinobi Blocksはいわゆるブロックライブラリだが、いまのところはハウツーブロックとFAQブロックが含まれている小規模なライブラリだ。どちらもJSON-LDに対応しており、検索結果のリッチスニペットに対応しているため、検索結果での露出を高めることができる。
紹介者のJustin Tadlockは「個別のシングルブロックプラグインだといいのだけど」と前置きしつつ、その出来栄えに満足しているようだ。
It is not a poorly-designed block. For the most part, I would rather see the How-To and FAQ blocks split into separate, standalone block plugins. They serve two different purposes and would allow users to install just the pieces that they need.
WP TAVERN
いまのところ、WordPressプラグイン業界では「ブロックライブラリを作成してそれに対応したテーマ・ホスティングなどを販売する」というのが新セオリーになりつつあるが、一方でブロックディレクトリの到来によって一つ一つのブロックが個別に有効化される方がよいとする向きもある。Justinは後者のようで、ハウツーならハウツー、FAQならFAQという個別のブロックを希望しているようだ。
コメント欄では「経済的に明らかに成功しているのはブロックライブラリなのに個別のブロックをリリースするモチベーションはあるか?」という議論が巻き起こっている。上述した「新セオリー」に対抗する有力なエコシステムはまだ存在していないのは確かだ。今後しばらくは「ブロックライブラリによる囲い込み→テーマ販売orホスティング」というコンボがWordPressビジネスの一典型として続くことは間違いない。
日本発のブロックライブラリとしてはSnow Monkey Blocksなどが存在する。Shinobi Blocksのような新興勢力が増えてくることで競争力も増して行くことだろう。ちなみに筆者もcomposerライブラリとしてブロックライブラリkunoichi/block-libraryを開発しているので、興味のある人は見てもらいたい。
ブロックディレクトリがまともに動作する様になるのがいつになるかわからないが、少なくともあと2年ぐらいは「誰が一番イケてるブロックライブラリを作るか」という競争は続くだろう。WordPressの時代精神を体現すべく、自信のある方はこのブロックライブラリ戦争に参加してみてはいかがだろうか。
価格¥1,870
順位12,346位
著Georg Wilhelm Friedrich Hegel, G.W.F.ヘーゲル
翻訳熊野 純彦
発行筑摩書房
発売日2018年12月11日