GMOペパボの名物CTOであるあんちぽくんが自身のブログを元ネタにしてChatGPTと対話可能にするChatWPを公開した。
この「プラグイン」はWordPressプラグインではなく、Open AIのChatGPTプラグインなのだが、概要としては次のとおり。
- ChatGPTは2021年9月までの情報をもとにLLM(Large Language Model=大規模言語モデル)を構築しているため、最新の情報に弱い。たとえば、2022年2月に始まったウクライナ戦争のことを知らない。膨大なデータをもとに「知性」のようなものを見せているが、その正確性はデータ構築時点の情報に限る。
- そこで、「知性はChatGPTの持ってる膨大なデータでよいが、新しい情報を教え込むことでいい感じにできないか?」というニーズが生まれる。これに対応したのがLlmahubのような「データインデックス作成サービス」である。成り立ちは「ChatGPTで独自データを利用できるLlamaIndexはどんな仕組みで動いているのか?調べてみました」などに詳しい。
- データローダーにはWordPressに対応したものがあり、あんちぽくんはこれを利用した独自のLLM用インデックスを作成。自身のブログを読み込み、理解してもらう。
- ChatGPTはあんちぽくんのブログを読み込み、内容を理解した上で返答する。技術的バックグラウンドはこちら。
現在はCLIやChatGPT専用プラグインだが、対話の部分をPHP経由でOpenAI APIと連携すれば、「勝手に記事を書いていくブログ」ができそうだ。記事を2,000件ぐらい書いておけば、「特定のお題についてこの人が書きそうな記事をChatGPTが勝手に予想して書く」という日も遠くなさそうだ。実際、あんちぽくんは次のように書いている。
自分で読んでみても、そこそこ自分っぽい感じがします。
ChatWP: WordPressをAI化しておしゃべりする
次々に新しい発見のあるChatGPTだが、まだまだ目が離せなそうだ。ちなみに、筆者が「あんちぽくん」と書いているのは友達だからとかではぜんぜんなく、昔は「あんちぽくん」と自称していたからである。