先週末開催されていたWordCamp Europe 2025で「WordPress公式ディレクトリのオルタナティブFAIRの発足」という大きな発表があった。FAIR Package ManagerはAutomattic vs WP Engineの一連の訴訟 #wpdrama を受けて立ち上げられたもので、WordPress.orgを経由しないパッケージマネージャーを管理するプロジェクトである。
Yoastの創業者Joost de Valkや以前のプラグインチームリードのMika Epstein、Mattによって一時WordPress.orgのSlackを追放されたRyan Maccue、GoddayのScott Kingsley Clark(Podsフレームワークのリード兼フィールドAPIの提唱者)など、錚々たる顔ぶれが参加している。#wpdramaに伴ってマットと袂をわかった人たちが中心になっているような印象だ。
FAIRが目指すのは脱中央集権化されたパッケージマネージャーで、基本的なアイデアとしては以下の通り。
- FAIRプラグインを配布し、それを同梱したWordPress(ディストリビューション)も配布する。
- 配布リポジトリを複数用意し、複数の箇所で配布を可能にする。
- ガバナンスを透明化するための仕組みを実装する。
この発表を受けてMatt MallenwegはWordCamp Europe 2025の締めくくりで言及したようだ。とはいえ、Automatticの企業としての価値の源泉のけして小さくない部分が「WordPress.orgへの影響力」であることを考えると、こうした分散型のアプローチは正直なところ嬉しくないのではないか。筆者個人としては、コミュニティ、とりわけヨーロッパ勢からの逆襲といった印象を受ける。
FAIRはLinux Foundationの後援も受けている本気度の高いプロジェクトだ。FAIRが新たなコミュニティの中心となるかどうか、この先の展開を楽しみにしたい。オープンソースプロジェクトとして進行されているので、もちろんWordPressコミュニティから誰でも参加することができる。
最後に関連しそうなリンクを貼っておくので、翻訳ツールなどを駆使して何が起きているかを確かめてほしい。
