W3 Techs によれば、世界のトップ1千万サイトのうち、29%がWordPressで動いているということです。先日まで、28%と言っていましたが、アップデートが行われました。
As of today, @WordPress powers 29% of the internet!https://t.co/RoAWkuWxAC#wcorl, #wcdfw, #WCSantander, #WCMNL2017, #wcsof, #wccincy
— Konstantin Obenland (@obenland) November 11, 2017
さて、この数字の根拠は?
高野直子さんの「WordPress の CMS シェア54%」のソース、W3Techs のデータ収集手段という記事が詳しく解説してくれています。
ざっくりいうと、
- Alexaが提供しているデータを利用して
- ここ3ヶ月のトップ1000万サイトを調査して
- そのウェブサイトが利用している各種テクノロジーを調査して
- 統計情報としてまとめている
ということです。1000万サイトに限定しているのは、ドメインスパムの影響を取り除くため、とのことです。
CMSとしてのシェアは59.8%
トップ1000万サイトのうち、CMSを利用しているウェブサイトのみを対象にして、そのCMSが何であるのかを調査して統計としてまとめられているデータによりますと、WordPressのCMSマーケットシェアは59.8%とのことです。
0.3%の率で成長を続けている
その他おもしろかったのは、W3Techsのトップページにあった以下の図。重要だと思うのは、2017年10月1日からの変化が+0.3%となっており、成長を続けているという点です。
もうしばらくすると、
- ウェブ全体の30%、そのうちCMSを使っているサイトの60%がWordPress
と言える日がやってきそうです。さらに、
- ウェブ全体の1/3、そのうちCMSを使っているサイトを見ると2/3がWordPress
と言える日もやってきそうです。
それではここから下は、僕の思う「WordPressにとってのシェアの大きさや成長の大事さ」という内容です。
この数字の意味について
WordPress にとってこれらの数字にはどういう意味があるのでしょうか?私個人の見方になりますが、シェアが大きいこと、シェアが拡大し続けていることには、WordPressとそのエコシステムにとっての大きな意味があります。
WordPressは2003年に別のソフトウェアをフォークして始まったのですが、15年前から作られ、使われ続けているソフトウェアなので、その仕組やソースにはたくさんの遺産があります。レガシーだ、という場合には負の遺産として意味されるわけです。昔はよかったけど今となっては古いやり方なので遅くて書きにくくて他のエコシステムとの連携もしにくくて重い、みたいなことが言われます。新しいソフトウェアではこんな便利で速くてモダンなPHPのいいところを十全に活かしてかっこいいのに、と。あちらのCMSではバージョンアップを機としてもろもろ書き直すことによってモダンさにキャッチアップしているのにWordPressはそれをしないじゃないか、と。
その通りなのですが、それをやってしまうと、WordPressはWordPressとしての強さの一面を切り捨ててしまうことになります。
以下は、Club Capital Pの会員のみなさんにお届けします。