Gutenbergプロジェクトの目標の一つに「テーマやプラグインと同じ公式リポジトリをブロックのために作る」というものがあったが、そのデザインプロトタイプが公開された。
Figmaによるモックアップも公開されており、現在開発中のデザインを見ることができる。ざっと見た感じ、プラグインディレクトリと似たような作りなことがわかる。Gutenbergプラグインの「実験中」というところでブロックディレクトリは有効にできる(が、いまのところ画面は表示されない?)
モックアップに上がっている画面としては、ブロック管理画面(ブロックのオンオフが選べる)や再利用ブロック管理画面(いままでのUIでは見つけづらかった)が追加されており、「なぜいままでなかった?」という機能も実装されそうだ。
また、WordPress管理画面のパーツで一貫性を欠いている部分もついでに直すようで、デザインリファクタリングのよい機会でもある。
どうなる、ブロックライブラリ?
このブロックディレクトリは2020年8月にリリース予定のWordPress 5.5に搭載されることが決まっており、今後プラグインとして公開されているブロックライブラリのようなものは、こちらにマージされていくことが予想される。しかしながら、ブロックはデザインを伴う(=テーマ上で表示される)ので、外観の統一にどのような工夫をするつもりなのかは議論が待たれるところだ。
また、現在Gutenbergではアイコンブロックのように数多くのブロックライブラリが実装している似たようなものをコアとして実装しようという提案がなされている。
A common tool that many block libraries are adding is a block to insert icons (usually svgs) with some color and sizing tools. This is appearing repeatedly in libraries to the point that it makes sense to consider a more general solution in core, which ideally handles markup and accessibility consistently. We could make this block easy to extend (register new svg libraries or remove them) and it can be the basis for other more specific / niche tools (like social logos, etc).
多くのブロックライブラリが持っている典型的なツールは、色やサイズなどを変えられるアイコン(多くはSVG)を挿入するためのブロックです。ライブラリごとにあちこちで現れているので、コアでより一般的なソリューションを提供することには意味があるでしょう。理想的にはマークアップとアクセシビリティの一貫性をコントロールできるかもしれません。このブロックを拡張可能なもの(SVGの追加・削除ができる)にし、その他のニッチなツール(ソーシャルロゴなど)の基本となるようにしましょう。
Add an Icons block #16484
これらを総合すると……
- ブロックはバラバラに提供される(ユーザーがブロックディレクトリから選ぶ)
- ありきたりなブロックはコアに実装される
ということなので、ブロックライブラリ+有料テーマ販売を行なっている開発者とは利益相反が発生しそうだ。また、ユーザーの手間から考えても「どんなブロックが存在し、それを採用することでどのような効果が実現するか」を知っていなければならないので、この問題点を解決するソリューションが待たれる。
いずれにせよ、ブロックディレクトリが実装されることは決まっているので、今後の展開を楽しみにしたい。
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