Gutenbergではブロックという概念が導入された。コアだけでも様々なブロックが存在する——そしてそのいくつかは明らかにいらない——のだが、そのブロックをさらに拡張することができる。こうしたものをブロックライブラリと呼ぼう。今回はそのうちのいくつかを紹介する。
Atomic Blocks
現在、WordPress公式リポジトリでおそらく一番人気があるだろうと思われるブロックライブラリ。公式サイトにある通り、Array Themeというテーマショップによって作成されているので、Array Themeのテーマと一番マッチするのだろう。ちなみにArray Themeは有力ホスティング企業WP Engineに買収されている。
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Stackable
こちらはAtomic Blocksに次いでレビュー数が多いブロックライブラリ。同じくテーマのダウンロードを促す仕組みだが、なぜかMailChimpに登録すると送られてくる形式なので、まだそれほどテーマビジネスに注力していないのだろう。
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Kadence Bocks
こちらも同じくテーマを作成しているKadence Themesによるブロック。元のテーマと同じく、かなりシンプルな作りだ。実際のデモを見ることができるので、ディバイダー(区切り線)の装飾など見てみると関心することだろう。
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Editor Blocks for Gutenberg
こちらも同じくテーマ作者によるブロックライブラリだが、有料テーマではない。公式リポジトリから無料で入手することができる。
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Snow Monkey Blocks
こちらはCapital Pでも愛用しているSnow MonkeyテーマのMonkey Wrenchが出しているブロックライブラリ。日本語対応がありがたい。そのままでも使えるが、Snow Monkeyテーマに最適化されている。
さて、取り急ぎ5つ紹介したが、どれも共通して言えることはテーマに最適化されているという点だろう。どちらかというと、テーマをよく見せるためにブロックライブラリがあるのでは、と思うぐらいだ。また、どのブロックライブラリも8割ぐらいは似たようなブロック(カラムレイアウト、アイコンカード、ギャラリー、etc)である。
ただし、留意しておきたいのはブロックのポータビリティである。これまでGutenbergの説明では、テーマの役割はどんどん薄くなっていき、最終的にはCSSのようなものが残るだけ、という話だった。しかし、実際の現場では、テーマ必須プラグインとでも呼ぶべきものが乱立し始めており、真逆の状況と言ってよい。今後もこの傾向はしばらく続くだろう。
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したがって、ブロックライブラリを利用し、そのブロックに依存した投稿を量産すると、結果的にロックインが発生し、そのテーマを使い続けなければならなくなる。テーマ作者にとってはおいしい状況だが、DiviやBeaverBuilderで生じている状況と大差がないとも言える。
もちろん、そうしたポータビリティを気にする人はブロックを使わなければよいわけだし、移行コストをかける覚悟があればできないこともない。
ブロックレポジトリはどうなるのか
すでにブロックリポジトリの登場は予告されているが、登場時期は未定だ。また、Drupalと共通で使えるリポジトリGutenberg Cloudもすでに公開されている。群雄割拠の時代はしばらく続くだろうが、WordPressでサイトを作ることを生業とする方は、この状態を知っておいてもよいだろう。
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