makeブログにおいて、WordPress開発へのTypeScript導入の提案が提出されており、なにもなければWordPress本体で新しく追加されるJavaScriptコードはTypeScriptが使われることになりそうだ。
実はGutenbergプロジェクトですでにTypeScriptは導入されているので、それがWordPress本体にも導入される形になる。ここ最近のWordPressコア開発のトレンド通りだ。
TypeScriptの長所の一つとして厳密な型指定とそれに伴うドキュメンテーションの改善である。WordPressプロジェクトではドキュメントの自動生成が行われており、GitHub上のREADMEファイルからリファレンスを作ったり、関数リファレンスもコードの静的解析からドキュメンテーションされている。TypeScriptを導入することでドキュメンテーションおよびコード補完に改善がみられるはずだ。
// zooはAnimal型を継承するクラスの配列。
let zoo: Animal[] = [new Rhino(), new Elephant(), new Snake()];
// Interfaceも書ける
interface Backpack<Type> {
add: (obj: Type) => void;
get: () => Type;
}
WordPressのコードディング・スタンダードには「ただできるからという理由だけでコードをリファクタリングするな」というルールがあるので、古いコードをTypeScriptに書き直すということはしないようである。あくまで新規に追加されるもの、それも低レベル(APIを通じて利用するライブラリのようなもの)だけが対象となるようだ。JSDocとTypeScriptのドキュメンテーションを並立させる方法も議論中のようである。
ビルドツールなどは徐々に整備されていくようだが、なんにせよこれでWordPressコア開発にコーディングで関わるためのハードルがまた一つ上がったと言えるだろう。ただ、テーマ・プラグイン開発でTypeScriptが必要かというと必ずしも必須ではないので、JavaScript力に不安がある方はツールと情報が充実するのを待つのも手ではある。
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