Make WordPress Slackの #core-js チャンネルでこれからWordPressの管理画面及びカスタマイザの開発に利用していくJavascriptフレームワークの選定が進んでいます。現在議論中で、候補にはReactとVueがあがっています。
上記のリンクは、5月23日のコアJavascriptミーティングの議事録です。ポイントを列挙します。
- 選定の基準には以下のものがある
- stability: 安定性
- longevity: プロダクトの寿命、持続性
- mature: 成熟度
- well-adopted, proven in a WordPress context: WordPressの文脈での採用が進んでいて保証があること
- accommodating to accessibility requirements: アクセシビリティーの必須項目を満たすことができるか
- interoperability with existing code: 既存のコードとうまく動くこと、互換性
- architected to support predictable data flows and composability: 予測可能なデータフローやモジュール化を意識して作られていること
- alignment with efforts like Calypso: Calypsoのような取り組みと足並みをそろえること
- composable: モジュールをcomposeして開発できること
- extensible: 拡張可能性
- testable: テスト可能性
- ease of developer adoption: 開発者が取り入れやすいこと
- @kopepasahはVue.jsを押している
- とっつきやすさ抜群で拡張性も高い
Vue single file component
が、とても整理されていてバンドリングもビルドも大変簡単だ。参考: https://vuejs.org/v2/guide/single-file-components.html
- @rmccueの指摘では、Reactの開発哲学はWordPressのそれと合致する。参考: https://facebook.github.io/react/contributing/design-principles.html
- @aferciaは、アクセシビリティーの観点から、どのフレームワークが、特にDOMに直接アクセスしたり操作したりする場面で、最も適合するのかが知りたいと声をあげた。
- @aduthは、Gutenberg(新世代エディタ)がReactを選択した合理性についてシェアした。参考: https://github.com/WordPress/gutenberg/tree/master/element#why-react
当然ですが、この会議では結論は出ておらず、上記ポストのコメント欄、及び、次回の会議(日本時間5月30日夜10時スタート)での議論に続きます。現状、React優勢です。
関連の情報としては、WP Tavernの以下の記事があります。
WordPress to Select New JavaScript Framework for Use in Core
上記の記事からリンクされているMatt Mullenwegの以下のツイートとその前後のリプライのやりとりは興味深いです。こちらをクリックするとやりとり全体が見れます。
Fair, but React is what us, Facebook, and many others are betting on long-term.
— Matt Mullenweg (@photomatt) December 13, 2016
要するに、導入に当たってのシンプルさ、使い方の容易さなどを重視する陣営(?)がVue.jsを押し、React勢はFacebook, WordPress.comなどが長期的にこれに投資していること(過去についても未来についても)を強調しています。
どうなっていくのか興味深いのですが、経験のある人達のフィードバックが歓迎されますので、ぜひアクセスしてみてください。
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