#blacklivesmatter に対応したプラグイン TheShowMustBePaused が登場

2020年5月25日に合衆国ミネアポリス警察によってジョージ・フロイド氏が殺害された事件は、世界的な反人種差別運動を巻き起こした。#blacklivesmatter というハッシュタグはインターネットミームとしてタイムラインを埋め尽くしている。

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#justiceforgeorgefloyd #blacklivesmatter

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ビリー・アイリッシュによる投稿

ジョージ・フロイドがミュージシャンだったことも手伝ってか、音楽業界を中心として #TheShowMustBePaused という運動も派生している。この運動はある種のボイコットで、6月2日にサービスをブラックアウトさせて、この問題についてよく考えようというわけだ。

Tuesday, June 2nd is meant to intentionally disrupt the work week. Monday suggests a long weekend, and we can’t wait until Friday for change.

theshowmustbepaused.com

WordPressコミュニティも早速この動きに反応し、Phi Johnstonがプラグイン The show must be paused をリリースした。いまのところGitHubに上がっているのみだが、WP TAVERNによれば、公式ディレクトリに申請中だそうだ。

このプラグインはサイトの公開されているページをブラックアウトさせる。有効化している限り、すべてのページがジョージ・フロイドをはじめとする、「警察官によって殺害された黒人」の名前を列挙した追悼ページになる。

プラグインを有効化したときの表示

OSS界隈でも #blacklivesmatter に賛同するコミュニティは多く、例えばWebpackなどはドキュメントページをすべて追悼画面に差し替えていた。

webpackのドキュメントページ。画像は後述するイシューから拝借。

これに伴い、「ドキュメントが見られないのは困る、仕事の締め切りがあるんだから元に戻せ!」というイシュー Restore documentation website #3762 が立てられたのだが、結果的にイシューの起票者はwebpackプロジェクトからブロックされている。

反・反差別に対しては厳しい態度が取られるようだ。

#blacklivesmatter にはApple、Googleをはじめとするグローバル企業が多く賛同している。OSSのうち、巨大なコミュニティを持つものは、そうしたグローバル企業と歩調を合わせているようにも見える。セクショニズムとポピュリズムが横行する制度疲労を起こした国民国家社会では、越境的な存在であるグローバル企業・OSSがそのカウンターとして機能しているのではないだろうか。

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