ブロックエディターが普及してけっこうな年月が経つ。サイトエディターなどのウェブサイトを構築する手段は日に日に改善を続けているが、そもそも筆者のような古のブロガーにとって、「サイトの構築」というのはそれほど重要なことではない。たしかに、最初にサイトを作るのはそれなりに大変だが、重要なのは日々増えていくコンテンツだ。一つ一つの記事を書くことにストレスを感じるのは避けなければならない。
ブロックエディターが抱えていた大きな問題として、「段落をまたいだテキストの選択ができない」というものがあった。これは筆者のように長い文章を綴る人間にとっては大問題で、ざっと書いたテキストを再編集する場合、複数の段落にまたがるテキストをカット&ペーストすることは日常茶飯事である。それこそ、息を吸うように行うことができなければならない。
逆に、段落を跨いだテキストを選択できないエディターを見つける方が難しい。Vimでも、MS Wordでも、どんなに古臭いエディターでも可能だ。しかし、ブロックエディターでは、テキストをまたがって選択すると、2つのブロック全体が選択されてしまっていた。
Gutenbergのリード・アーキテクトであるMatías Venturaによれば、およそ2022年らしからぬこの大問題も、ついに解決される日が来たのである。
該当するイシューはこちら。この課題に取り組んでいるのはElla van Durpeで、彼女はテキスト入力に関する数々の課題を解決してきた。「IMEが有効になっていると一文字目の入力がおかしい」という問題を最終的に解決してくれたのも彼女である。WordPressテキスト入力界の女神と呼んでいいだろう。
実はこれまで散々ブロックエディターへの移行を進めてきた筆者も、自身の運営する小説投稿サイトではクラシックエディターのままだったりする。というのも、小説を書くにあたってほぼ段落しか使わないのに、ブロックエディターではまともな編集ができあなかったからである。長年矛盾したものを抱えていたが、この課題が解決することによって文字ばかりのWordPressサイト更新が捗りそうだ。
コメントを残す