WordPressがMySQLよりも軽量なデータベースSQLiteのサポートを真剣に検討し始めたようだ。WordPressの公式ブログmakeで “Let’s make WordPress officially support SQLite“と題される投稿が公開され、その背景と理由が説明されている。「なぜいまSQLite?」という印象が拭えないのだが、ヨーロッパをはじめ、需要は根強いようだ。理由としては次の通り。
- WordPressは要件としてMySQLを採用しているが、データベースサーバーをわざわざ別に用意するというのは「中規模サイト」の構成であり、SQLiteならPHPにデフォルトで含まれているので軽量になる。
- 企業のサイトや個人ブログなど、規模が小さいサイトはいくらでもあり、WordPressがそうしたサイトの需要に答えやすくなる。
- SQLiteの方が電力消費も少なく、エコである。
- SQLiteにするとデータベースサーバーがいらないのでWordPressがポータブルになる。
- MySQLサーバーが用意できない環境でもWordPressを利用可能になる。
このアイデアは今年6月に開催されたWordCamp Europe 2022で議論されたもので、先週末に開催されたWordCamp US 2022でプロジェクトが始動したようだ。WordPress共同創業者のMatt MallenwegはWordCamp US 2022の質問コーナーで「もし魔法の杖でWordPressの問題をなんでも解決できるとしたら、何を解決したい?」と問われて「SQLiteを導入したい」と答えている。
もちろん、WordPressには他のフレームワークやCMSのような「データベース抽象化レイヤー」がない。そのため、ORマッパーのようなものを作るところから始めなければいけないのだが、それはそれで大変な作業になるので、まずはSQLiteから手掛けていくようだ。
ちなみにすでにSQLite実装はドロップインdb.php
の形で存在しており、8年の稼働実績があるそれを利用するとのこと。具体的なリンクはされていないが、おそらく wp-sqlite-db を採用するのではないかと思われる。ちなみにこのドロップインの元ネタを作ったのは日本人のKojima Toshiyasu氏(kjmtsh)である。
SQLiteが公式にサポートされるとなると、たとえばさくらのレンタールサーバーではライトプラン(月額128円)で利用できることになる。月500円でも十分安いだろうと思っていたが、さらに安くなるわけだ。
- 膨大なアクセスがない
- 同時編集しない
- 膨大なページ数がない
という条件を満たすサイトなら、これでも十分だろう。中にはキャッシュサーバーなどと組み合わせて「月間500万PV、サーバー代月200円」という猛者も登場してくるかもしれない。ホスティング事業者にとっては頭の痛い話だ。
ポータブルになったWordPressの使い方がパッと思いつかないが、たとえばAmazon Echo Showのような家庭用端末に入れて家族の課題管理ツールとして使うとか、そういう利用法もありそうだ。
申し訳ございません、このリンクは現在利用できないようです。のちほどお試しください。
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