リアルタイム共同編集機能はWordPress 7.0に含まれないことに

Computer monitor showing collaborative code editor with multiple user cursors and comments

WordPress 7.0の目玉機能であるリアルタイムコラボレーション(RTC=Real-Time Collaboration)が同バージョンに含まれないことになった。決定者はマット・マレンウェグである。WordCamp Asia 2026でお披露目される予定だったが5月20日にリリースが延期され、そしてさらに目玉機能の一つが直前でスキップされるという、二転三転する事態となった。

マットはその理由についてSlackで以下のように説明している。

こんにちは。

現時点では、RTC(リアルタイム共同編集)をCoreに入れることについて、私は自信を持てていません。

これを外すことで批判を受けるのは構いません。ただ、実装範囲の広さ、race condition(競合状態)、サーバー負荷、メモリ効率、さらにfuzzテストなどで次々に出てくるバグを見ていると、現在のアプローチが、私たちが長期的にサポートしたいと思えるほど堅牢なものだという確信が持てないのです。

さらに今は、WP Engineとの訴訟や証言録取(deposition)対応が、重要なメンバーの時間を消耗させています。もしこうした状況がなければ、もっと良いところまで持っていけたかもしれません。しかし、現在の証言スケジュールや、証拠開示まわりの煩雑な対応が続く中では、この機能を支えきれないと考えています。

Matt on Making WordPress Slack

WP Engineに関する言及は「知らんがな」という印象だが、リアルタイム共同編集機能事態を無理して入れなかったという決断は無難なところだろう。筆者も知人とテストをしたときはWeb Socketのような機能のないレンタルサーバーでも動きはした。だが、カスタムフィールドのたくさんある投稿を編集するとどうなるか、というところまではテストできていない。他にも以下のような検討事項があるだろう。

  • そもそもコアに入れる必要があるのか? 共同編集をしたい、というのはかなり特殊な要望である。
  • コアにいきなり入れるのではなく、Feature Pluginにするのはダメなのか?
  • 同時接続人数の目安などを実際のサーバー環境(レンサバ、マネージドホスティングなどなど)で試す必要があるだろう。

ただ、リリースの12日前に言うことか? という気がしないでもないが。

繰り返すがこのリアルタイム共同編集機能自体、あったらすごい機能だが、たとえば筆者はいまこの記事を書いている最中に誰かと共同編集したいという気持ちが全くないし、したからといってよくなるとも思えない。「クライアントに使い方を説明するときよさそうだな」ぐらいの印象だ。もちろん、TmuxがClaude Codeとの併用で脚光を浴びたように、生成AIとの組み合わせで面白くなる可能性はあるが。

なんにせよ、今回の唐突な機能実装スキップはやや拍子抜けといった印象をユーザーに与えた。AI clientもモデルの選択についての疑念が呈されている状態であり、7.0は新機能に対するフィードバックが多いバージョンになりそうだ。

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