WordPressのMakeブログにおいて、エディターの利用状況アンケートの調査結果が公表されている。これはポッドキャストやエディターのブラウザサポートでもお伝えしたとおり、今後の重要なマイルストーンであるエディターをどのように改良していくかについての調査のためだ。
この調査はWordPress.orgが毎年実施している年次アンケートの一環として行われ、「エディターを使用している」と回答した2,563人がサンプルとなっている。
注意点としては、2,536人中の1,703人、つまり67%が開発者であると答えていることを抑えておきたい。WordPressコミュニティの年次調査に協力しようと思う人の多くがある程度専門的な人々であるのは仕方ないことではある。この点は差し引いてこの先を読んでほしい。
それでは、いくつか興味深いデータを紹介する。
89%がテキストエディターをしょっちゅう使っている
WordPressには「ビジュアルエディタ」と「テキストエディタ」があるのだが、89%がテキストエディタを使っているようだ。マークアップなどを行う頻度が多いのだろう。「テキストエリアだと辛いのでシンタックスハイライターを導入してほしい」という要望も挙がっていた。
ちなみに、筆者はできる限りテキストエディタは使わないようにしている。ビジュアルエディタを使うのが「普通の人」だという信念のためなのだが、どうやらそれは少数派らしい。
半数はマークアップボタンを使わない
テキストエディタにはマークアップ用ボタン(クイックタグ)があるのだが、半数は使わないようだ。たしかに、テキストエディタを使うということは、HTMLの構文を理解しているということなので、必要ないのだろう。リンクタグのようなボタンは便利だが、単にマークアップをしてくれるだけなら意味がないのかもしれない。
集中執筆モードは75%が使わない
集中執筆モードはあまり使われていないようだ。コメント欄で指摘があったのだが、気づいていない人も多いのではないだろうか。
ちなみに、筆者は最近になって使い出しているが、あってもなくてもよいと思っている。
ショートコード挿入プラグインがよく使われる
エディターの機能を高めるためのプラグインとしては、「ショートコード挿入」という用途がトップだった。
しかし、これは設問が悪いような気もする。ショートコードを挿入するのは単なる実装であり、なんらかの機能を実現するためにショートコードを使っているだけで、実際は他の選択肢にある「フォームを追加するため」「ギャラリーを追加するため」なのではないだろうか。
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その他、質問の全体に興味がある方は元記事 “Editor Experience Survey Results” をご覧いただきたい。
現在、WordPressコミュニティではエディターの今後について議論が続いているが、最近は「ユーザーフィードバックがないとどうしようもないのでは?」という方向に落ち着きつつあるようだ。
これが一企業のサービスであれば、エディターのボタンすべてに計測ツールを仕込んでおくことで利用状況をチェックできるのだが、WordPressはそうしていないので、UX調査も大変なようである。
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