推定14兆円以上!? WordPress関連のグローバル市場規模

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(長いので) 3行で

– 1億4,200万: 現在アクティブなWordPressサイトの数
– 6,400万: 一年の内に新規設立、又はリニューアルされたWordPressサイトの数
– 1,430億ドル (≒ 14兆円): 年間のグローバルでのWordPress開発マーケットサイズ


2018年3月、WordPressのシェアがウェブサイト全体の30%を超えたことは記憶にまだ新しい。2017年12月時点では29.2%であった数字が、3ヶ月で1%も向上したのは、ものすごいことではないだろうか? W3Techsによると、過去の情報を辿ってみても、WordPressはその勢いを落とすことなく、シェアを伸ばし続けてきた。

ただ、この「30%」という数字は現在の市場全体に対する割合を表すものであり、WordPressの拡大の勢いや、金額ベースでの市場規模を表すものではない。そのため、私はいつも、このシェアの数字を見たときに「WordPressは一体どれだけの(金額の)市場規模といえるのだろうか?」とぼんやりと考えていた。

今回、公開されている数字と推測値を利用して、市場規模金額を算出してみた。推測値でしかないことをご留意いただいた上で、みなさんの感覚値と大きくハズレていないか是非見てほしい。そして、Twitterやコメント欄などでみなさんの意見を聞かせてもらえるとありがたい!

実際のWordPressの市場規模はどれくらいなのか? – 算出方法を考える

WordPressのシェアの変動 (全てその年の1月1日時点の数字)

W3Techsによると下記のような数字の変動になっている。直近5年間では、17.4% => 29.2% であり、非常に大きな伸び率といえるだろう。

Historical yearly trends from W3Techs: https://w3techs.com/technologies/history_overview/content_management/all/y

 

ここで、金額として実際の市場規模はどれくらいなのか?ということを考えてみたい。市場シェアについての記事は多数あるが、マーケットの金額感について言及している記事は少ない。
コチラのFreemiusの記事では、プラグインの市場規模は10億ドル 以上である と書いている。

いきなり市場規模金額を算出することは難しいため、今回は下記の手順で推定を進めてみる。(よりよい方法があったら、是非コメントで教えて下さい!)

そして、データソースは、 w3tech, Internet Live Stats などから取得しているが、私の独断に基づく数値も利用しているため、すべて推測値であることを注意してほしい。

  1. 世界中のウェブサイト数
  2. WordPressのウェブサイト数
  3. 1年間で、リニューアルされた数
  4. 廃止された数
  5. 新規立ち上げされた数
  6. 1年間で、新規立ち上げ + リニューアルされたWordPressサイトの総数を推定する
  7. そこから市場規模(金額)を算出

1. 世界中のウェブサイト数: 4億6,700万

こちらは、Internet Live Stats の数字を拝借しよう。注意したいのは、アクティブなウェブサイトは、これらの数字の25%くらいであるという点だ。

It must be noted that around 75% of websites today are not active, but parked domains or similar.
– Internet Live Stats

2018年4月時点での推定ウェブサイト数は、18億6,700万
よって、世界中のアクティブなウェブサイト数は2018年4月時点で、4億6,700万存在することになる。

2. WordPressのウェブサイト数: 1億4,200万

そして、この数字にWordPressの市場シェアを掛け算すると、アクティブなWordPressのウェブサイトは、1億4,200万存在すると推定される。

3. 1年間で、リニューアルされた数: 1億1,000万(WordPress: 3,000万)

ここで、1年間のWordPressの純粋な増加数は、 1億4,200万-1億2,000万 = 2,000万である。だが、これは実際に構築されたWordPressサイトの数ではない。実際には、ウェブサイトはリニューアルされたり、廃止されたりするからだ。 では、どのようにしてその数を算出するか?

調べた中で、唯一参考になる情報としては、 Orbit Media Studios – “What is the average website lifespan?” くらいであり、平均値は2.7年であると記述されている。

We took the top 200 marketing websites according to Alexa and looked them up in the Wayback Machine. We looked at the design and structure of each site over many years, and we determined the interval between major website redesigns for each site.
The average website lifespan is 2 years 7 months. Actually it was 2.66 years which is 2 years, 6 months and 27 days, but close enough.

世界中のマーケティングウェブサイトの上位200サイトについての平均値であるので、実際にはもっと低いと考えられる。(少なくとも、全体の平均値が2.7年より短いことはないだろう。)

ここでは、全体の25%がリニューアル対象 ≒ 平均で4年に1度のリニューアルを平均値と仮定し、また、全体の10%が廃止されると仮定し、下記のように考えてみたい。

2017年1月時点の数に25%を掛けると、下記のとおりになる。

  • 2017年中にリニューアルされたウェブサイト数: 4億4,200万 x 25% = 1億1,000万
  • 2017年中にリニューアルされたWordPressサイト数: 1億2,000万 x 25% = 3,000万

4. 廃止された数: 4,400万 (WordPress: 1,200万)

こちらも同様に、2017年1月時点の数に10%を掛けると、

  • 2017年中に廃止されたウェブサイト数: 4億4,200万 x 10% = 4,400万
  • 2017年中に廃止されたWordPressサイト数: 1億2,000万 x 10% = 1,200万

5. 新規立ち上げされた数: 6,900万 (WordPress: 3,400万)

廃止された数が算出できたので、新規立ち上げの数を算出してみたい。これは、純増数 + 廃止された数 = 新規立ち上げ数
となるので、下記の数字が算出できる。

  • 2017年中に新規立ち上げされたウェブサイト数:  (4億6,700万 – 4億4,200万) + 4,400万 = 6,900万
  • 2017年中に新規立ち上げされたWordPressサイト数: (1億4,200万 – 1億2,000万) +  1,200万 = 3,400万

6. 1年間で、新規立ち上げ + リニューアルされたウェブサイト、およびWordPressサイトの総数を推定: 1億8,000万 (WordPress: 6,400万)

これまでのところをまとめると、下記のようになる。

ここまでの2017年中の推定市場数値をまとめると、

  • 新規もしくはリニューアルされたウェブサイトの数は 1億8,000万。そのうち、WordPress: 6,400万
  • 6,400万/1億8,000万= 35.61% のウェブサイト作成市場のシェアがあることになる。ちなみに、
    • 1日あたりのWordPressサイト作成数: 6,400万/365日 = 17万1,031ウェブサイト/日
    • 1ヶ月あたりのWordPressサイト作成数: 6,400万/12ヶ月5百33万 /1ヶ月

一年に開発されるWordPressのサイト数 = 6,400万は妥当な数字だろうか?

ここで、一旦この6,400万という数字を検証してみたい。利用するのは WordPress.org の日別テーマダウンロードの数字だ。(APIを利用して取得)

2018年1月のある一週間(1/15 – 1/21)では1日平均、182,826回のテーマのダウンロードが (総テーマ数: 5,147 アイテム) 確認できている。この数字を1年に直すと、182,826 ダウンロード x 365日 = 66,007,300ダウンロードとなる。この数字は、ダウンロードして試してみて、利用しない場合もカウントされている。

また、ウェブサイトを構築する場合に必ずしもWordPress.orgからテーマをダウンロードするわけではなく、テーマ作者やその他のウェブサイトから入手する場合もある。厳密な数字を算出するのは不可能だが、概ね、6,400万という数字は現実とそれほど乖離していないのでは?と考えている。

WordPress.orgの日々のテーマダウンロード数

01-21: 143,559
01-20: 152,201
01-19: 183,402
01-18: 203,564
01-17: 220,769
01-16: 186,462
01-15: 189,824

7. そこから市場規模(金額)を算出: 1,430億ドル

さて、これらの数字を、金額に換算してみよう。市場としては、初期構築にかかる費用(ホスティングなどは除く)を考えてみたい。
ここで置いた前提は、

  • 50%が商用利用であり、ビジネスとして予算がつけられていると仮定する
  • 初期構築費用として平均 $4,500 かかっていると仮定する

すると、6,400万 x 50% x $4,500 = 1,430億ドル (一年のWordPress開発マーケットサイズ) となる。

WordPressのWebサイト作成市場規模は、1,430億ドル (≒ 14兆円)。この数字、いかがでしょうか?

1,430億ドルという数字の算出には、下記の「仮定」の4つの変数が大きく関わっている。

  • リニューアルされるウェブサイトの割合: 25%
  • 廃止されるウェブサイトの割合: 10%
  • 商用利用(予算がついている)WordPressサイト構築の割合: 50%
  • 商用WordPressサイトの初期構築予算の平均: $4,500

数字をそれぞれ当て込んでみた結果として、どう思いますか?
是非ご意見シェアして下さい 🙂

高橋 文樹 による追記 @ 2018年5月17日

この記事を書いてくれた川端大介さんの運営するReadyShipというサービスも面白いのでぜひ見てほしい。

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