米国のホスティング企PantheonがそのインフラをすべてGoogle Cloud Platform(以下GCP)に移行したことをブログで報告した。これから移行するのではなく、もうすでに移行を完了したというわけだ。英語が読める方は、先進企業のクラウド活用事例として大変興味深いので、元記事”Pantheon Moves to Google Cloud Platform“と関連記事”Why Pantheon Chose Google Cloud Platform“を読んでみると面白いかもしれない。
PantheonはWordPressとDrupalに特化したホスティングを提供しており、自分たちのことを “Website Management Platform” と位置付けている。WordCamp US 2016で垢バンされたことが印象に残っているが、WordPressホスティングという業界に投資を行い、売上をあげている企業でもある。
なぜGCP?
筆者はそもそもPantheonがインフラを外部に委託していることを知らなかったのだが、クラウドベンダーのRackspaceから移行したようだ。Rackspaceを見限った理由としては、自前のパブリッククラウドよりも外部クラウド(AWS, Azure)のサポートを充実させようとしたからで、GCPを選んだのはGoogleのクラウド事業への投資とオープンソースへの貢献を評価したようだ。とりわけ、Kubernetesへの投資を評価している。
Kubernetes is 何
Kubernetes(クーベルネーテスと読むらしい)はDockerのようなコンテナアプリケーションを管理するオーケストレーションツールである。
Dockerのようなコンテナ is 何
Dockerをはじめとするコンテナは仮想環境の一種なのであるが、VirtualBoxのようなOS丸ごとの仮想環境ではなく、アプリケーション(ex. Webサイト)に必要なひとまとまりのファイル群だけを「コンテナ」として立ち上げる、部分的仮想環境みたいなものである。
まとめると、Kubernetesを使うと、数万台もあるWordPressサイトをいい感じに管理することができ、サーバー代金節約もスケールアウトもできるということだ。そのためのプラットフォームとしてGCPを選んだのだろう。
筆者はGCPをほとんど利用したことはないのだが、AWSよりは安いということをよく聞く。機能的にもかなり充実しており、遅れてきたクラウドの巨人Googleの本領発揮というところだろうか。血で血を洗うWordPressホスティング業界の戦いから今後も目が離せない!
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