WordCamp Rotterdam 2018レポート

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オランダはロッテルダム、で行われたWordCamp Rotterdamに参加してきました。
自分はCapital Pのメンバーではなく・・・WordPressのコントリビューターでもなく、コアはまるでわかっていないという1WordPressカスタマイザー(カスタムフィールド製造業者というのか?)ではありますが、現在オランダ在住、はじめてのオランダのWordCampが色々面白かったので、ちょっとレポートしたいと思います。

オランダのWordCamp事情

オランダのWordCampについてはつい最近まで「国」で行うのか「地域」で行うのかすったもんだしていたようです。
オランダの人口はおよそ1700万人、国土の大きさは九州くらい。
2016年まではNetherlandsとしてイベントを開催、小さい国なので地域というよりも「国」として行いたいと主張しつつも、規定のためやむなく地域開催に。
2017年、開催メンバーなど諸々を再編成し、心機一転スタートしています。
(この再編成、という感覚は「もともと地域開催でありながらメンバー同士の距離感を全く感じない日本」から来た自分にはよくわからないのですが、地域開催を余儀なくされることを憂う声をネット上でよく見かけました。)
2018年度のロッテルダムは2017年のユトレヒト開催に次ぐ地域開催としては2番めのWordCampになります。

WordCamp Rotterdam 概要

開催日:2018年3月23日&24日(23日はコントリビューターデー)
場所:BlueCity (Maasboulevard 100, 3063NS Rotterdam Netherlands)

参加者数:
23日(コントリビューターデー):65人
24日(カンファレンス):180名

チケットは約1週間前に売り切れ。
もう少し人数増やしても良かったのでは?と思うけれどそこは会場のキャパの問題もあったのかもしれないです。

「持続可能な」WordCamp / WordCamp Rotterdamのテーマ

今回強烈に印象に残ったのは、このWordCampが “Sustainability and WordCamp”という「地味かつ難易度の高い」社会的テーマを掲げて企画・運営されていたことです。

オープニングトークはWordPressの話ではなく・・・会場となっているBlueCityの話。
廃墟と化した元市民プールを社会を変えるエコシステムを生み出す場所にしようと試むBlueCity。
まだかなり工事中で解体途中のプール部分も見られますが、できてきているオフィスやカフェ部分は鬼かっこいいです。

エコシステムで社会を変えていく理念に賛同するテナント、オフィスが集まるこの施設では、カフェで廃棄される使用後のコーヒー豆を利用して地下でマッシュルームを栽培していたり、バイオデザイナーがマッシュルームやバクテリアをプラスチックに代わるマテリアルにする研究をしていたり、そういった新しい循環素材を元にプロダクトデザインをしていたり。
ゴミを減らす、再利用する取り組みはもちろんながら、プラス最新のテクノロジーで新しいものを生み出して社会をよりよく変える・・・そんな仕組をつくることに施設全体が連携して取り組んでいます。

ここに見学に来た子ども達がバイオデザイナーの開発について学校で話した時に先生が「そんなことは無理よ」と言ったというエピソードと「It always seems impossible until it’s done」という言葉で締めくくられたのですが、会場全体が高揚感に包まれてため息がもれるような素晴らしいスピーチでした。

WordPressのカンファレンスなのにWordPressの話が全く出てこないオープニングトーク。
もう何度も色々なところで話しているスピーチなのかもしれませんが、WordPressのエコシステムやオープンソースの意義などはもう周知の大前提となっていて「新しい、世界を変える技術が好きなDeveloper達」が次に何を目指しているのか、目指すべきなのか、何も言わずとも高い意識とより良い未来への期待感が共有されているようで自分はディベロッパーではないけれど妙に感動しておりました。
(満足しすぎてもう帰ってもいいやと思ったくらいです。最後までいましたが・・・・)

カンファレンスの内容

23日/コントリビューターデー

コントリビュートの枠と平行してワークショップが2本(残念ながら不参加)。
ワークショップは「モダンCSS」と「サイトの最適化」。

24日/セッション

↓タイムテーブルはこちら
https://2018.rotterdam.wordcamp.org/programma/zaterdag-24-maart-2018/

前述のオープニングトークのあとは次のバージョンで搭載予定のエディタ、グーテンベルグの概要のセッション、その後は3つの会場に分かれて様々なセッションが行われました。
ざっとセッションのテーマを書き出してみると

「グーテンベルグ」
「多言語化」
「クライアントとの折衝(マネジメント)の心得」
「モダンJS」
「WooCommerce」
「モダンCSS」
「政府機関のWordPress」
「GDPR対応」
「サイト設計のTips(モックアップ)」
「プラグインとテーマのコーディング標準」
「クリエイティブの心得」
「サイトのパフォーマンス(最適化)」
「顧客接点マネジメント」
「アクセシビリティー」
「ブラウザAPI」
「休憩のTips(ヨガ)」
「Yoastチームによる参加者のサイトのレビュー」

半分は英語によるセッション。
オランダ語がわからない参加者も持て余す時間がないように時間帯が工夫されていました。
全体的にコアな技術、最先端の技術といった話は少なく、どちらかといえばマーケティング寄り、運営者寄りの内容が多いのかなという印象は受けましたが、ディベロッパー、デザイナー、マーケター、サイト運営者、どの層の内容もバランスよく盛り込んだ構成になっていたと思います。

Sustainability and WordCamp

今回のテーマとなっている「サスティナビリティー」。
日本でも一昔前は「話題のビジネスワード」としてちらほら見かけたような気がするのですが「地球に優しい」を謳った製品が山のように製造されゴミと化すといった本末転倒かつ残念すぎるビジネスが横行したからなのか・・・あまり聞かなくなったような気がします。
このWordCamp Rotterdamはそのコンセプトに寄り添ってペーパーレス、ノープラスチックが徹底されており、グッズも環境フレンドリー&小洒落たものが目につきました。

WordCamp Rotterdam オリジナルグッズ&スポンサーグッズ

すっかりおなじみの参加証。首にかけるネックストラップは従来通りなのですが、ぶら下げるプラスチックホルダーはなく、名前の印刷された穴のあいたカードをストラップにひっかけるだけ。そしてそのくすんだ色合いのネームカードはただの紙ではなく・・・草花の種子の織り込まれた埋めると土に還る紙でできています。

タイムテーブルを印刷した紙、ありません。
スポンサーのチラシ、パンフもほぼ皆無。
チラシをビニールバッグにまとめて配るなど言語道断のようです。

販促で利用するグッズについてもテーマに沿ったグッズの利用に関する勧告があったようで全体的にブースは控えめ。
でもスポンサーブースを廻ったのが終盤だったのもあり、もしかしたら色々見逃していたのかもしれない・・・とも思いつつ。
誰もスポンサーブースをうろうろ物色していない&東洋人のあまりの少なさにガシガシグッズを収集していると東洋人全体のイメージを損ねかねない・・・と気後れしたのもあり、大量にグッズを持って帰りたい貧乏性をぐっと抑えて戦利品(?)は控えめです。

マグカップ&靴下
ロッテルダムの街並みのデザインされたマグカップとソックス
環境フレンドリーなのかは不明ですがかわいいです。

 

埋めたら花の咲くチラシ(Yoast)
ネームカード同様、種子の埋め込まれたペーパーで作られたチラシ

地元焙煎所のコーヒー豆(Level Level)
厳選した製造元からのみ入手した豆をロッテルダムで焙煎、販売しているものを販促グッズとして。3つくらい欲しいなあと思いつつも断念。

ヨーロッパ的アレンジなわぷーステッカー、などなど。

スナック&ランチ

イベントチケット(20€)はランチ、軽食、アフターのスナック&フリードリンク(地元のビールも!)込み。
会場BlueCity内のレストランが提供していたのですが、賞味期限の近いパンなどを利用して作られたクッキーや、果物の皮を利用したフレーバーティー、コーヒーかすを土壌にして育てているマッシュルームを使ったクロケット(オランダ名物のチーズクリームのコロッケ)など「サスティナブルな循環の1つ」から派生したメニューが見られました。

ランチはサンドイッチ。色々種類がありましたが、どれも色とりどりの野菜が美しく完全ヴィーガンです。肉好きには物足りないかもしれませんが美味しかったです。

サンドイッチにも入っていましたが「漬物」的な謎のピクルス。
たくあんみたい・・・?でしたがなんの野菜か見当がつきませんでした。
日本人には馴染み深い匂いと食感でしたがこちらの人には人気薄めな印象でした。。。

おもしろ小物

その他、ちょっとおもしろかったグッズ達。

質疑応答で使われていたマイク。
サイコロクッションに埋め込まれていて、質問の手があがると壇上から質問者にぶん投げます。(だいたい一度では届かない)
質問がない時には壇上から適当に投げて拾った人に質問を強制するという使い方もあるようです。

巨大なビーズクッション。
WordCampののぼりをプリントした巨大ビーズクッション。
ディスプレイ用?とおもいきやイベントの最後に来場者に抽選でプレゼントしていました。
車で来ている人はいいんですけどね・・・どうやって持って帰るんだろう・・・

閉会&ビール

いよいよ閉会、スタッフが壇上に集まってねぎらいあう姿と会場の温かい拍手。
イベント開催の団結感と達成感はどこも同じなのだなあと思いました。
閉会後は打ち上げ・・・ではなくこちらではネットワーキングタイムと言うようです。
でもネットワーキングにいそしむというよりは皆さんビール片手にただただ近くの人としゃべっている・・・ような印象でした。名刺を交換しているのもあまり見られません。
オランダにいて全体的に感じることでもあるのですが、どこにいてもそこにいる人と気軽に普通にしゃべる一方で、継続的なネットワークを広く築くことには興味がないようです。

以上、余裕がなさすぎてざっくりな(&技術的内容ない)のはご容赦を。
次回はボランティアとして混ざってみたいなあと思いつつ、オランダからのレポートでした!

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この記事を書いた人

tatamise

現在オランダ在住。Web屋のはず・・・ですが最近自分の職種が何なのかわからなくなってきました。面白そうなところに首を突っ込むのが特技。

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