WordPressのシェアが減少を始めたとYoast創業者が報告

人気SEOプラグインYoastの創業者であるJoost de Valkが自身のブログ記事 “WordPress’ market share is shrinking” で「2022年4月からWordPressのシェアが減少を始めた」と報告している。2022年2月までは順調に伸び続け、43.3%のシェアを取るにいたったWordPressのシェアは同年4月より減少を始めた。

WordPressが減少したということは、他のものが伸びているということであり、それがなにかというとWixとSquarespaceである。このシェア減少の原因をJoostは以下のように分析している。

  1. SEOとサイトパフォーマンスのスコアが悪い。WixとSquarespaceは改善点を全ユーザーに適用できるが、WordPressはサイト所有者が個別にがんばらないといけないため、全体として見ると大きな差が開く。
  2. フルサイト編集などのプロジェクト進捗が芳しくなく、WixとSquarespaceに比べると、WordPressユーザーはいまだにサイトを作るために大きな労力を割かねばならない。

失地回復についてどうすればよいかという点について、Joostは開発で競争力をつけること、つまり「投資」を挙げている。とりわけ、WordPressでお金儲けをしている企業、つまりホスティング業者が先導すべきと主張している。なるほど、WordPressがWixやSquarespaceにシェアを奪われた場合、そのユーザーはもうホスティングサービスには戻ってこないので、これは合理的な提案に見える。

もちろん、WordPressで高速かつSEOに優れたサイトを作ることはできるのだが、総合して平均的に見ればそうなっていない。WordPressチームにパフォーマンスチームが作成されたのも、こうした危機意識の現れなのだろう。

なんにせよ、WordPressをメシの種にしている人(筆者もそうだが)には、只事ではないニュースである。Joost自身もコアチームに貢献しているので、この記事を書くのは苦渋の決断だったようだ。

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