WordPressがリリースサイクルを変更、年1回に

WordPress 6.8がリリースされたばかりだが、それとほぼ時を同じくして年3回(4ヶ月に1回)のリリースサイクルを年1回に減らすことが発表された。

リリースサイクルの期間(これをCadence=ケイデンスと呼ぶらしい)はコアコミッターとプロジェクトリード(マット・マレンウェグ)らによって話し合われ、そこでの議題は以下の議事録にまとめられている。

が、この決定がWP Engine vs Automatticの訴訟 #wpdrama に大きな影響を受けていることは間違いない。懸念点は議事録にも出ている通り、次のようなものだろう。

  • プロジェクト期間の長期化による新規メンバー参入の機会減少。途中から入るのは気が引けるものだ。
  • コントリビューションの説明の難しさ。「WordPress 6.9にコントリビュートします」というスポンサード・コントリビューターはより大きな予算を確保する必要がある。
  • ビッグビジョンの不在。複数プロジェクトをまたいで大きなゴールを達成することが難しくなる。

メリットとしては、コントリビューターの負担が減る、品質を上げることに集中できるなども挙げられているが、特定のプロジェクトで期間を伸ばしたところで品質が上がるということも安易には考えられず、それならそれで別の仕組みを導入する必要があるだろう。夏休みの宿題が終わらない小学生は休みが延びてもやはり終わらないものだ。

マットは自身のブログ記事 “6.8” で次のように締めくくっている。

私自身のことを言えば、今日、初めての宣誓証言に臨んだ。 〔中略〕しかし、私はまたエンジニアやデザイナーと一緒に過ごす日々に戻るのが待ちきれない。 WordPressコミュニティの他の多くの人々もそう思うだろう。

要するに、いまは訴訟で忙しいので、コミュニティにはあまり関われないということだろう。これは事実であるかもしれないし、ある種の被害者ムーブに過ぎないのかもしれない。

なお、今後の改善予定に挙げられているもののうち目立つのは、カノニカル・プラグインの改善ぐらいだ。これはコミュニティ・プラグインなどともよばれ、WordPressのコア・アップデートとは別のリリースサイクルで機能改善できるので、コアが停滞してしまったいま、一部のコア・コミッターたちはカノニカル・プラグインへの注力を突破口にしようとしているのかもしれない。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください