以前お伝えした通り、Reactのライセンス問題がWordPressのライセンスに影響を与えるのではないかと危惧されていたが、共同創業者のMatt Mullenwegのブログ “On React and WordPress” によれば、WordPressはReactの利用をやめることになったようだ。
I’m here to say that the Gutenberg team is going to take a step back and rewrite Gutenberg using a different library.
これは特許条項を問題視したものであると同時に、Webサイトの28%を占めるWordPressにこうした複雑な問題を持ち込むことをよしとしないのが決定の理由のようである。
これにより、Gutenbergは書き直しを余儀なくされるため、おそらくはリリースが来年にずれ込むことになりそうだ。
また、同様にReactを利用していたAutomattic製WordPressエディターアプリCalypsoも別のライブラリで書き直すようである。
どのライブラリになるかは未定だが、本命はVue.JSで、対抗馬としてPreactあたりとなるだろうか。筆者はAngularにしてもらえると学習コストが下がって楽なのだが、まあ、たぶん無理だろう。
追記
すでにGithub上で投票が始まったようだ。
筆者による個人的見解
筆者はこのMattを始めとするWordPressコミュニティの英断に拍手を送りたい。FacebookにはFacebookの理由があるだろうし、実際にMattはそのことについて責めるつもりはないようだが、Facebookは世界的な大企業であり、ノブレス・オブリージュがある。
たとえ特許訴訟が面倒でも、高貴なる者の義務を果たすべきだったし、オープンソースに後から「毒」を仕込むようなことをすべきではなかった。
今回の件に関しては、漫画『スラムダンク』の名言から木暮副キャプテンの言葉を送って締めくくりたい。
根性なしのくせに何が全国制覇だ……夢見させるようなことを言うな!!
[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)
今回のMattの発信を受けてなのかどうかは分からないが、FacebookはReactのライセンスを、次のリリースからMITにするという発表を行った。
Reactのこの特許条項何?(ザワザワ)→ASFの忌避リスト入り→ユーザーがライセンス変更要望→FB社内判断「そのままで」→WordPressが撤退表明→FB「MITにします」→WordPress再考することに(イマココ)。 https://t.co/HsB9H2pJre
— Shinichi Nishikawa (@shinichiN) September 25, 2017
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