Capital Pでも利用しているプレミアム・テーマSnow Monkeyの作者モンキーレンチの北島氏が、「非100%GPL有料テーマからの移行キャンペーンをおこないます!」というユニークな告知を行なった。
もうすでにキャンペーン期間(2018年1月末まで)は終了しているのだが、はたしてこの取り組みがどうだったのかについて、北島氏にSlackでインタビューを行なった。
インタビュー
最初にソーシャルメディアに投下したときに結構リツイートなどはあったのですが、反応してくれたのは、ほとんど WordPress コミュニティの人で、あまり申込みもありませんでした。でも終盤はわりと口コミで知らない人からも反応があって、最終2日にばばばっと申し込みがありました。
僕が 100% GPL の考えが好きだというのと、Snow Monkey が選ばえる理由の大事な1つでもあると思うので、考えを知ってもらう・共感してもらうのに効果的かなと思いまして。
普段は制作者さんのほうが多めかなという感じですが、キャンペーンの申し込みがあったのはブロガーさんとかメディアを運営されている方が多かったです。
あ、これは僕の中だけの裏テーマだったのですが、ブロガーさんって結構「好きなことを仕事に」とか「自由に働く」というところを大事にされている方が多いと思うのですが、非 100% GPL の「不自由な」テーマを使っているのはどうなの?というのもあって、ブロガーさんたちに届けたかったというのはありますw
今回の乗り換えキャンペーンはけっこう挑戦的なというか、マーケティング的に攻めたものだったと思うんですが、他のテーマ作者からのフィードバックとかってありましたか? 100%GPLに準拠している、いないを問わずでいいのですが。
twitterとかでエゴサすれば出てくるかもしれないですね。
以前、Capital Pでアンケートをしたときは、「100%GPLでのテーマ・プラグイン販売はライセンス違反より儲かるか」という答えは微妙に「儲からない」という答えが多かったです。これに対して今回の試みはアンサーになってると思うのですが、手応え的にはどうでしたか?
これは僕の中ではまだ答えがでていません…。というのも他の非100%GPLテーマのほうが絶対的に売れてるし、話題になってるので。でも、全然売れないということは無いということは確信しました。
SANGO、STORK はだんとつで人気です。記事やツイートも多いです。次いでアフィンガー、TCD さんのテーマとかの印象です。TCD さんのはテーマはそんなにツイートされてないのですが会社としてやっているくらいなので多分かなり売れてて、制作者が受託で使うことが多いからそこまで情報はでてないのかなと想像しています。
特に具体的な施策はないのですが、オンラインコミュニティ参加者の方の満足度を上げるための活動は注力していきたいです。あとはなんとなく動画配信とか、つくってる途中の情報を継続的に出すとかはやりたいなーと。
そうですね、結構あります。僕が迷ったときにどれが良いでしょう?というアンケートは何回かやってます!
1人でやってると方向性とかデザインとかそういうので迷う時間が多いので、アンケートはかなり助かっています。
おお、それはいいコミュニティですね。お金をとった上で商売に協力させるというのは意外なみたいですけど、最近はコミュニティ・マーケティングというか、ユーザーと一緒にサービスを成長させるのが流行ってますよね。
> お金をとった上で商売に協力させる
w ここが露骨に出ちゃうと引かれちゃうと思うので、それはあんまりでないように気をつけています^^;
でも、ちゃんと期待にこたえ続けていると、紹介してくださったり、ちゃんと毎回買ってくださったりという方もいらっしゃるので、コミュニティを持って一緒に成長させるのは本当に大事だと思います。
ですね。近日リリース予定の v1.0 では破壊的変更がいくつか入っているのですが、そういうのもコミュニティがあるとやりやすいです。Habakiri は破壊的変更をいれる勇気がなくて開発が滞っちゃったので。
以前、ものの本で読んだのですが、ユーザーがサービスの利用をやめる理由の60%以上が「無視されたから」らしいです。なので、利用者のコミュニティで積極的に活動を続けていれば、破壊的変更が入っても大丈夫かと!
以前は複数のテーマをつくろうと思っていて、それを見越した設計で開発してたりもしたのですが、今のところはやらない方針です。その代わり、Snow Monkey 用のプラグインはいくつかリリースしていきたいと考えています。
そこはまだ迷っているのですが、なんでも使えるとしても、CSS は入ってない(Snow Monkey のときだけデザインがあたる)とか、何らかの違いはつけたいと考えています。
https://snow-monkey.2inc.org/contact/
まとめ
Capital Pでは100% GPLのテーマを応援しているが、北島氏のようなテーマ製作者にとって、マーケティングは悩みのタネだろう。「GPLライセンス」というそれ自体ではテーマの品質について多くを語らない要素で勝負に出たのはユニークなマーケティングだったのではないだろうか。興味を持った方はぜひSnow MonkeyのサイトやCapital Pのレビューをご覧いただきたい。
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