Automatticがtumblrを買収

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すでにTechCrunchなどが報じているが、WordPress創業者であるMatt Mullenwegの会社Automatticがtumblrを買収した。買収金額は明らかにされていないが、Axiosによれば「2,000万ドルのちょいかなり下」つまり、20億円をはるかに下回るぐらいの額だそうだ。

tumblrは創業当初こそ「マイクロブロッギング」と「リブログ」という概念を引っさげたスマートなブログメディアとして注目を浴び、ユーザーも拡大した。しかし、マリッサ・メイヤー率いるYahoo!に買収されたあたりから伸び悩み、損金計上(=買収は失敗だったとする会計処理)された上でVerizonに売り渡された。それが巡り巡って長年ライバルであったWordPress陣営に吸収された形だ。

WP TAVERNによれば、MattはPostStatusのSlackに降臨し、このディールについてのQ&Aを行なったようである。今後の予定としては……

  • tumblrのバックエンドをWordPress.comのAPIと統合していく
  • Calypsoのようなモバイルアプリを作る
  • 200名の従業員は全部ひきうける(これでAutomatticは1,000人を超える)
  • tumblrはポルノ廃止ガイドラインでユーザーが離反したが、Automatticも同様のポリシーを持っているので特に変更なし。Mattは個人的に自由なインターネットを愛しているが、AppleやGoogleのガイドラインポリシーがポルノを排除しているので、どうしようもない。文句があるなら彼らにいうべき。
  • WordPressの持つプラグインなどをtumblrでも使えるようにする。

筆者の私見ではあるが、この合併がうまくいけばWordPress.comはビジネス的な将来性はないがとにかくブログ数の多いTumblrのユーザーベースをそっくり取り込むことができる。Yahoo!への身売りからいまに至るまで、Tumblrの評価額は下がり続けているので、とてつもない変化が起きるようなディールではないが、Automatticの規模拡大という意味では割の良い買い物だったのではないだろうか。

かつてはWordPressが憧れ、その「リブログ」機能を真似してPress This機能をつけたほどのライバルがすっかりお値ごろ価格になってAutomatticに買収されるというのもなんだか少し切ないニュースだ。憧れだったクラスのマドンナが20年ぶりの同窓会ですっかり老け込んで打ち解けやすくなってしまった、そんな切ない夏の思い出にも似た買収劇である。

Designing Tumblr デザイニング・タンブラー

Designing Tumblr デザイニング・タンブラー書籍

クリエーター古屋 蔵人, 高岡 謙太郎

発行ビー・エヌ・エヌ新社

発売日2012年9月11日

カテゴリーペーパーバック

ページ数160

ISBN4861008301

まさにこの本が出た2012年ごろ、Tumblrはシャレオツ・オブ・シャレオツだった。

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この記事を書いた人

高橋 文樹

小説家であり、WordPress開発者。WordCamp Tokyo 2016のリードオーガナイザー。山梨に土地を持ち、DIYで家を建てている。小説と家づくりとWordPress開発の3種競技があれば日本代表有力候補。KunoichiというWordPressテーマ・プラグインマーケットプレースを作成中。

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