YARPP Proが1月末でサービス提供終了、今後はBasic版のみへ

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WordPressで関連記事を表示するプラグインとして有名なYARPP(Yet Another Related Posts Plugin)にはプロ版が存在していたのだが、その提供が1月末で終了する。Basic版は従来通り提供を続けるとのこと。

YARPP Proはその名称から想像されるのとは異なり、有料の機能ではない。関連コンテンツの中にアドネットワークを構築することができる、マネタイズ用追加機能である。日本ではZenbackなどのブログパーツが同様のマネタイズ手法を用いている。最近ではGoogle Adsenseも関連コンテンツ機能を一定のPVを達成したサイトに出し始めている。また、Jetpackも関連記事機能を持っている。

YARPPはtf-idfに似た手法でスコアリングを行い、関連記事を抽出する。日本語の場合は分かち書きがうまくいかないので、それほど精度が出たわけではないが、このプラグインが出始めた当初、月額10万円はしたであろうリコメンドエンジンが無料で利用できるのに驚きを覚えた古参WPerも多いだろう。

YARPPはもともとmitchoによって開発されていたプラグインで、その後adbistroに譲渡された。個人開発のプラグインが企業に譲渡された形で、有り体に言えば、企業が収益化に失敗した形になる。WordPressプラグインにはこうした企業への譲渡というパターンが多く、最近ではPodcast用プラグインSeriously Simple PodcastingがPodcast Motorに買収された(参考:WP TAVERN)。筆者も自分のプラグインが企業に買収されることを心の片隅で期待している。

なお、個人的な思い出であるが、筆者はたしか2008年の渋谷で行われたWordCamp東京(当時はそのように銘打っていなかったかもしれない)に参加し、YARPP開発者であるmitcho——彼は日本語が話せる——のセッションを聞いたことがある。当時mitchoはMozillaに勤務しており、まだWeb業界に入ったばかりの筆者にとっては、はじめて見る「インターネットの中の人」だった。YARPPの機能説明を聞いて、さすがMozillaは違うなと関心したものだ。ちなみに、現在はシンガポールの大学で教鞭をとっているらしい。

いずれにせよ、圧倒的な高機能と優秀な開発者を備えたYARPPでさえ、マネタイズは必ずしも成功しないということをプラグイン開発者は深く心に刻んでおくべきかもしれない。

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高橋 文樹

執筆者 高橋 文樹

小説家であり、WordPress開発者。WordCamp Tokyo 2016のリードオーガナイザー。山梨に土地を持ち、DIYで家を建てている。小説と家づくりとWordPress開発の3種競技があれば日本代表有力候補。

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