WordCamp 男木島 2018 参加リポート

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7月15日に瀬戸内の小島で開催されたWordCamp男木島2018についてリポートする。これまでも何度か取り上げて来たが、実行委員長の西川ではなく、筆者の一参加者としての視点を提供できれば幸いである。

WordCamp男木島の内容

さて、ざっくり内容をまとめよう。

規模

WordCamp男木島の参加人数は約250人、東京の1/4、大阪の1/2といったところ。これは開催地域の規模を考えると、大変な人数だった。なにせ島の人口の2倍程度の人数が参加するのだ。チケットが早々に売り切れとなったことを鑑みると、東京の規模で行なっていたら2,500人ぐらいが参加するほどの熱量ではないだろうか。

フェリーの船内にWordCampのポスターを発見!

参加者のためにフェリーが2隻チャーターされ、懇親会用の海上タクシーも用意された。乗船した方にとっては滅多にない経験だっただろう。人生で海上タクシーに乗ることは何度もない。

フェリーにはこんな感じで乗る。

スポンサーもたくさん参加しており、おそらくではあるが、出展者たちにとっても小さな島ですごい熱量を感じるという興味深いイベントだったのではないだろうか。

Webフォントサービスのモリサワ

セッション

セッションはワントラックで、小学校の体育館を貸し切って行われた。近年稀に見る猛暑の中、飲み放題のドリンククーラーと浴び放題の扇風機に包囲されて聞くセッションは新しい体験だったのではないだろうか。WordCamp中の打ち水もなかなかみられる光景ではないだろう。

海外からはコア・コミッターでリリースリード経験もあるMike Schroderやプレミアムテーマを手がけるElmastudioのEllen Bauer、Manuel Esposito夫妻による英語セッション、島民かつカフェのオーナー(Gutenbergのターゲット!)であるダモンテ商会のダモンテ海笑によるセッションなど、バラエティに富んでいた。筆者とAutomattic高野直子によるセッション「15周年記念・WordPressでできること大全」もすでにWordPress.tvに上がっているので、ご覧いただきたい。

セッション終了後はもっと漫才っぽくしてほしかったとのご意見をいただいた。

おもてなし

まず、WordCamp男木島の特徴はおもてなしがグローバル基準だったことである。男木島では人数分のランチがしっかり用意されており、しかもダモンテ商会による手作り。その日都合によりワンオペ育児を余儀なくされた筆者は託児所がなければセッションを放棄していたところだった。灯台に移動してのバーベキューも素晴らしく、WordCampに参加した仲間たちに囲まれながらのテント泊は少年時代を思い出す懐かしさがあった。

スポンサーであるShifterのCEOがなぜ炭起こしをやらされている。

これまでのWordCampは大都市で開催されることが多かったが、離島という辺鄙な場所(失礼!)で開催されたWordCampは、テック系のイベントとしてもかなり珍しく、参加された方はみな得難い経験をしたのではないだろうか。筆者も端的にいって「最&高」という感想を抱いた。

キャンプ場の海岸で夕陽を眺める筆者の娘。

WordCamp男木島とその先進性

さて、事前にWP TAVERNでも記事が上がっていたことから察せるように、WordCamp男木島は世界のWordCamp事例の中でも注目度が高かった。その理由は次の言葉に集約されるだろう。

The community in Ogijima is a beautiful example of how WordPress is powering a new wave of makers and doers on the island.

男木島のコミュニティはWordPressが島の作り手たちにどれだけ力を与えることができるかの好例である。

アメリカやヨーロッパという巨大なコミュニティが成功に終わるのはある意味あたりまえ、地方の小規模なコミュニティが成長できるかどうかに関心が集まっているのだ。他にもコメント欄を眺めると、日本のコミュニティが褒められているので、もしあなたがその一員だと思っているのであれば、誇らしい気持ちになれることだろう。

こうした注目度の高さは、世界的なトレンドとも無縁ではない。WordCampをはじめとするテック系のイベントはおろか、芸術祭のような広義の文化的イベントまで含めても、大都市で開催されるのが常だった。たとえそれが地方開催であったとしても、いわゆる県庁所在地のような、上場企業の本社が2,3あるような大都市で行われることが多かった。

近年、それこそ男木島も会場になっている瀬戸内国際芸術祭に象徴されるように、町興し——つまりコミュニティの再興・創成——の文脈と密接に絡み合った文化的イベントが開催されるようになりつつある。そのWordPress版がWordCamp男木島だったといえるだろう。リモートワーク、コワーキング、複業の時代、多拠点生活……そうしたバズワードによって人々が探し求めている新しいライフスタイルの一つの答えとしてWordCamp男木島があり、結果的に耳目を集めたというのが筆者の考えだ。

これは筆者の予測だが、先進国を中心に、都市型の大規模なWordCampはその成長を鈍らせ、徐々に地域の特色を出した小規模なWordCampが増えていくことだろう。来年は瀬戸内芸術祭とかぶるので実現が難しいかもしれないが、また開催されることを楽しみにしたい。

以下、Capital P会員に向けて、幼子3名を連れてのWordCamp&リアルキャンプ参戦に挑んだ筆者のこぼれ話をお送りする。本編に含めても良かったのだが、あまり「ファミリーマネージメント」ネタをこすり倒すのも芸がないと判断してのことである。トピックは以下の通り。

  • 突然の発熱
  • ワンオペセッション&キャンプ

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この記事を書いた人

高橋 文樹

小説家であり、WordPress開発者。WordCamp Tokyo 2016のリードオーガナイザー。山梨に土地を持ち、DIYで家を建てている。小説と家づくりとWordPress開発の3種競技があれば日本代表有力候補。Kunoichiというテーマ・プラグインマーケットプレースを作成中。

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